運動経験がまったくない人が、最初にやること

「体育の時間がずっと嫌いで、運動の話になると今でも身構えてしまいます」

日吉の体験トレーニングで、こういう言葉をうかがうことがあります。ダイエットや肩の不調のご相談で来られた方が、話の途中でふと、運動そのものへの苦手意識を口にされる。この記事は、運動経験がまったくない方が最初に何をするのかを整理したものです。やる気の話ではなく、順番の話をします。

扱うのは、体育の記憶とトレーニングの違い、最初にやるのがなぜ追い込むことではないのか、できない動きの扱い方、恥ずかしさという障壁に環境が何をできるのか、最初の数回で何が変わるのか、そして年齢との関係です。「これだけやれば必ずこうなる」という書き方はしません。判断の材料をお渡しします。

体育の記憶と、トレーニングは別のものです

運動が苦手だという方の多くは、学校の体育を思い浮かべています。ここを分けておかないと話が前に進みません。体育の時間には、条件がそろっていました。同じ学年の全員が、同じ種目を、人の見ている前でやります。跳び箱を跳べたか、何秒で走ったかが、その場で共有されます。そして評価がつきます。

この条件のもとで「自分は運動が苦手だ」という結論が出たとして、それが指しているのは、その種目が、その環境で、その年齢のときに、うまくいかなかったということです。身体を動かすこと全般に向いていない、という意味にはなりません。結論の射程が、実際に確かめられた範囲より広く解釈されたまま持ち越されていることがあります。

トレーニングのほうは、条件がほとんど反対です。種目は身体に合わせて選びます。人と比べる場面も、速さや高さを競う場面もありません。やっているのは、関節を意図した方向に動かし、狙った筋肉が働いているかを確認する作業です。球技の反応速度や走る速さとは、必要なものが違います。

最初にやるのは、追い込むことではありません

運動を始めようとするとき、多くの方が「きついことをやらないと意味がない」と考えます。息が上がって、汗をかいて、翌日に筋肉痛が来る。その感覚は自然なもので、否定するつもりはありません。

ただ、順番としては後ろです。最初に必要なのは、負荷ではなく現在地の把握です。具体的には、次のようなことを見ていきます。

  • それぞれの関節が、どの方向にどこまで動くか
  • 左右で差があるか。あるとすれば、どの動きで出るか
  • どの姿勢や動きで、痛みや違和感が出るか
  • 動いている最中に、呼吸がどこで止まるか
  • 立っているとき、足の裏のどこに体重が乗っているか

これは体力テストでも、点数をつけるための作業でもありません。地図を作る作業です。どこが通れて、どこが通れないのかが分かってはじめて、通れる道の中から選べます。地図を持たないまま負荷だけ上げると、通れない道に重い荷物を持って入ります。痛みが出るのは、たいていそういうときです。

できない動きがあるのは、異常ではなく出発点です

しゃがもうとすると踵が浮く。腕を真上に上げると腰が反る。片脚で立つとふらつく。運動経験がない方が最初にやると、こうしたことがほぼ必ず出てきます。

ここで多くの方が「やっぱり自分はだめだ」と思われます。けれど、できない動きが見つかったのは、情報が一つ手に入ったということです。踵が浮くなら、足首か股関節か、体重の乗せ方に理由があります。腰が反るなら、肩の可動域が足りない分を腰が肩代わりしています。原因を分けて考えられる現象で、正体不明の欠陥ではありません。

代表トレーナーの山際は、解剖学にもとづいて身体の「バグ」を修正する「本質改善」を掲げています。バグという言い方をするのは、できない動きを性格や根性の問題として扱わないためです。プログラムが期待通りに動かないとき、どの行で何が起きているかを見ます。身体も同じ扱いでいい、という考え方です。

可動域そのものが足りていない場合は、いきなり筋力に手をつけても遠回りです。そういう方にはパーソナルストレッチから入っていただくこともあります。

なお、痛みや体調に関わることは、まず受診をお願いしています。歯科医師・理学療法士・鍼灸師とつながりがあり、必要に応じてご紹介しています。トレーニングで扱っていい範囲と、そうでない範囲があります。

恥ずかしさは、気持ちの問題ではなく環境の問題です

運動経験がない方が最初につまずくのは、たいてい体力ではなく、人に見られることです。

「できない姿を見られたくない」「自分だけ動きがぎこちないのが分かる」。こういう声は、日吉でもよくうかがいます。これを「気にしすぎ」と片づけるのは筋が違います。実際に見られているのですから、気にするのは自然です。

ここは、心構えを変えるより環境を変えるほうが早く解決します。CLEAN.が女性専用・完全個室である理由の一つがそこにあります。個室というのは、単に壁があるという話ではありません。次が同時になくなります。

  • トレーニング中の姿を、他の利用者に見られること
  • 器具の順番待ちで、自分の番が来るまで立っていること

なくなるのはここまでです。個室にしたからといって、動きがすぐにうまくなるわけではありません。ただ、恥ずかしさに使っていた注意力を、そのまま動きのほうに回せます。詳しくは日吉の女性専用パーソナルジムのページにも書いています。

最初の数回で変わるのは、重さではなく感覚です

「どのくらい続ければ変わりますか」というご質問をよくいただきます。回数で区切った答えは持っていません。身体の状態も生活も、人によって違いすぎるからです。数字を出すと親切に見えますが、その数字に根拠がありません。

代わりに、どこから変わるのかはお伝えできます。最初に動くのは、扱える重量ではなく感覚のほうです。

たとえば「お尻に力が入っている」という状態が、最初は分かりません。指示されても、どこに何をすればいいのか分からない。それが、あるときから分かるようになります。脚の裏側が伸びている感じ、肩甲骨が下がっている感じ、呼吸を止めずに力を出している感じ。言葉で説明されても再現できませんが、一度つかむと後から思い出せます。

この段階を飛ばして重さだけを増やすと、その重さは目的の筋肉ではなく、動かしやすい場所が引き受けます。鍛えたい場所は変わらないまま、腰や首だけが疲れます。運動経験がないことより、この順番を飛ばすことのほうが問題です。

年齢を理由に決めてしまう前に

「この年齢から始めても遅いのではないか」というご相談も、日吉でよくいただきます。

CLEAN.には、20代のダイエットから60代の機能改善まで、幅広い方がいらっしゃいます。日吉には60代の会員様もいらっしゃいます。年齢そのものを理由に「もう無理です」とお伝えすることはありません。

もちろん、年齢によって条件は変わります。若い頃と同じ回復の速さではありませんし、関節の状態や既往歴も人それぞれです。変わるのは進め方であって、始められるかどうかではありません。

むしろ、年齢が上がるほど、現在地の把握から入る意味は大きくなります。長年の生活の癖が動きの制限として出ているためです。何もせずに様子を見ることは、安全側の選択とは限りません。40代50代の身体の変わり方については日吉で40代50代の体型が変わる理由に書いています。

パーソナルジムが向かない場合も書いておきます

うちが最善とは限りません。次のような場合は、別の選択肢のほうが合っていると思います。

  • すでに痛みがあり、原因がはっきりしていない場合。順番として、まず医療機関です
  • 人と一緒に体を動かすことが楽しみで、それが続ける理由になる場合。グループのレッスンや公共のスポーツ施設のほうが合います
  • すでに自分で継続できていて、フォームにも不安がない場合。わざわざ外注する理由がありません

逆に、何から始めればいいか分からない、一人だと続かない、見られるのが嫌、自己流でやって痛みが出た、というところに心当たりがあるなら、一度見てもらう意味はあると思います。ジムを選ぶときに確認しておきたい点は日吉で女性がパーソナルジムを選ぶとき、確認しておきたい5つのことにまとめました。

よくある質問

運動経験がまったくなくても、体験トレーニングを受けて大丈夫ですか。

大丈夫です。体験では追い込むことをせず、関節がどこまで動くか、どの動きで違和感が出るかを見ていきます。できない動きがあること自体が情報になりますので、事前に準備していただくことはありません。体験トレーニングのご案内をご覧ください。

体力がなさすぎて、途中で動けなくなりそうで不安です。

最初から限界まで動かすことはしません。現在地を把握することが先で、負荷はそのあとに合わせます。完全個室ですので、休む場面を人に見られることもありません。体調に不安がある場合は、事前にお伝えいただければ内容を調整します。

60代から始めるのは遅すぎますか。

遅すぎるということはありません。CLEAN.には60代の会員様もいらっしゃいます。年齢によって進め方は変わりますが、始められるかどうかとは別の話です。既往歴や痛みがある場合は、まず受診をお願いしたうえで進めます。

日吉のCLEAN.の場合

CLEAN.は日吉駅の西口から徒歩3分、中央通り沿いにある女性専用・完全個室のパーソナルジムです。男性は法人契約と、既存会員様からのご紹介のみとさせていただいています。ウェア・シューズ・タオル・水はすべて無料でお貸ししますので、手ぶらでお越しいただけます。準備するものがないというのは、始める前の方にとって思っているより大きい要素です。

代表トレーナーは山際成紀です。大手ジムで日本一を経験しています。解剖学にもとづいて身体の「バグ」を修正する「本質改善」を掲げており、動きを見るところから始めます。20代のダイエットから60代の機能改善まで対応しており、60代の会員様もいらっしゃいます。痛みや体調に関わることは、まず受診をお願いしています。サプリメントの販売はしていません。

月額プランには、毎日のLINE食事指導と10日ごとのフィードバックが含まれます。LINEでは写真を送っていただいて、内容を見ています。料金は月4回コース42,000円(税込46,200円)、月8回コース72,000円(税込79,200円)、24回分の回数券211,200円(税込232,320円・有効期限180日/LINEの食事指導は含まれません)、入会金30,000円(税込33,000円)です。これ以外の追加料金はありません。

どのプランが合うかは3つのプランの違いに、金額の詳細は料金・プランのページにまとめています。頻度も含め、体験のときにご相談ください。

まとめ

運動が苦手だという感覚の多くは、学校の体育という特定の環境で出た結論です。その条件で苦手だったことは確かでも、身体を動かすこと全般に向いていないという意味にはなりません。トレーニングは、種目を身体に合わせて選び、人と比べず、競いません。条件が違えば、結果も別に出ます。

最初にやるのは、追い込むことではなく現在地を知ることです。関節がどこまで動くか、左右に差があるか、どの動きで違和感が出るか。できない動きが見つかったら、それは失敗ではなく地図の一部です。踵が浮くにも、腰が反るにも、分けて考えられる理由があります。

恥ずかしさは、根性で乗り越えるものではなく環境で減らせるものです。完全個室がなくすのは、見られること、順番を待つこと、比べてしまうことまでで、動きがうまくなることは保証しません。それでも、注意力を動きのほうに回せます。最初に変わるのは、扱える重さではなく、力が入っている場所が分かるという感覚のほうです。

年齢については、日吉のCLEAN.に60代の会員様もいらっしゃいます。年齢で変わるのは進め方であって、始められるかどうかではありません。ただし、痛みがある場合の順番だけは動かさないでください。トレーニングより先に、医療機関です。

日吉まで通うのが難しい方には、横浜のオンラインパーソナルトレーニング・オンライン食事指導(CLEAN.Online)もご用意しています。ご自宅から、動きの確認と食事の両方を見ていきます。

- CLEAN.

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