「整体にもヨガにも通ったんですけど、結局どこに行けばよかったのか分かりません」
日吉の体験トレーニングで、実際にうかがった言葉です。肩や腰の不調、体型の変化、なんとなく続く疲れ。調べてみると、整体、ピラティス、ヨガ、パーソナルトレーニングと選択肢が並びます。どれも良さそうで、どれも自分に当てはまりそうに見える。それで決めきれないまま時間が過ぎてしまう、というご相談をよくいただきます。
この記事では、この4つを「どれが優れているか」ではなく、何を目的にした手段なのかという軸で整理します。施術者や指導者が何をするのか、自分は何をするのか、どういう方に向きやすいのか。その3点を業態ごとに並べます。特定の店名や資格の優劣には触れず、効果を数字で保証することもしません。いま必要なのはどの種類の手段なのか、当たりをつけられる状態を目指します。
比べる前に、同じ土俵ではないことを確認する
まず前提です。この4つは競合しているように見えて、解決しようとしている問題の階層が違います。同じ「肩が凝る」に対して、外から力を加えて今の状態を変えるもの、自分の動かし方を変えるもの、呼吸や注意の向け方から入るもの、負荷をかけて能力そのものを上げるものがあります。
ですから「どれが一番効きますか」は答えが出にくい問いです。今日つらいのを軽くしたいのか、同じ状態に戻らないようにしたいのか、持てる重さや歩ける距離を増やしたいのか、落ち着ける時間がほしいのか。ここを先に決めるほうが、選ぶのはずっと簡単です。
整体・整骨・マッサージ系:外から手を加える
ひとまとめにするのは乱暴ですが、利用する側から見た構造は似ています。施術者が手を使って、受け手の身体に外から働きかける。受け手は身を委ねます。狙いは、硬いところをゆるめる、関節に動きを出す、痛みや張りをその場で軽くする、といったあたりです。
長所は、自分の努力がほとんど要らないことです。疲れきっているとき、痛みで動くのが怖いとき、外から手を加えてもらえるのはありがたいものです。短時間で変化を感じやすいことも、続けやすさになります。
一方で、受け身であることはそのまま限界にもなります。施術で状態が変わっても、日常の動かし方が同じなら、同じ負担が同じ場所にかかり続けます。「通っているあいだは楽だけれど、間隔が空くと戻る」という感想が出やすいのはこのためです。ただし「戻らない身体にしたい」という目的で通い続けるのであれば、手段と目的がずれている可能性があります。この点は日吉で「マッサージを卒業」したい方へでも触れています。
なお、この領域には国家資格が要る業務とそうでないものが混在しています。優劣の話ではなく、看板の言葉だけでは中身が判断しにくいという話です。行く前に確かめておくことをおすすめします。
ヨガ:呼吸と姿勢を通して、自分の内側に注意を向ける
ヨガは本来、身体を鍛えるための体系というより、呼吸と姿勢と意識の向け方を扱う体系です。指導者はポーズと呼吸の流れを示し、必要に応じて調整します。受け手は自分の呼吸と感覚に注意を向けながら、示された形をとっていきます。能動的ですが、方向は内側に向きます。
向きやすいのは、柔軟性や可動域の不足を感じている方、呼吸が浅く緊張しやすい方、頭が忙しくて休まらない方です。運動の習慣がない状態からの入口としても入りやすい形です。
気をつけたいのは、可動域を広げる方向の動きが多くなりやすい点です。もともと関節がよく動く方や支える力が足りていない方は、柔らかくする方向だけを重ねると、かえって不安定さが増すことがあります。また、体型を変えたい、筋肉量を増やしたいという目的には狙いがずれます。そもそも目的にしていないということです。
ピラティス:動きの質を、自分で組み立て直す
ピラティスは、身体をどう動かすかという運動の質を扱います。指導者は目的の動きを引き出す手順を示し、どこが働いてどこが休んでいるかを言葉と手で伝えます。受け手は、示された順序と意識の向け方で自分で動きます。マシンとマットの形があり、器具は負荷をかけるためというより、動きを導き補助するために使われます。
向きやすいのは、不調の背景に「動かし方の癖」があると感じている方、身体の感覚がつかみにくい方、産後や術後など段階を踏んで戻したい方です。呼吸や体幹の使い方から入るため、取り組みやすい面もあります。
こちらも万能ではありません。動きの質が整っても、出せる力そのものが足りなければ、日常で困る場面は残ります。階段や坂、荷物、長時間の立ち仕事で必要なのは、質だけでなく量でもあります。
パーソナルトレーニング:負荷をかけて、身体の能力を上げる
パーソナルトレーニングは、身体に負荷をかけて適応を引き出すことを目的にしています。トレーナーは現状を確認し、どこにどれだけの負荷をかけるかを設計し、動きを見て修正し、次の回までの段取りを決めます。受け手は、実際に自分で動き、負荷を受けます。4つの中でもっとも能動的で、もっとも疲れる手段です。
向きやすいのは、体型を変えたい方、筋肉量や体力を増やしたい方、同じ不調を繰り返していて根本から変えたい方、一人だと続かない方です。マンツーマンなので、その日の体調に合わせて内容を変えられます。
合わない場合も正直に書きます。費用は4つの中で高くなりやすい形です。ご自身で動いていただくので、「今日は何もせず休みたい」日の受け皿にはなりません。変化にも時間がかかり、数回で劇的に何かが起きるという説明はしません。動かす前に痛みを取りたい時期なら、パーソナルストレッチのような負荷をかけない形からお話しすることもあります。
「受け身か、能動か」という一本の軸で並べる
自分がどれだけ動くかという軸だけで並べると、整理しやすくなります。
- 整体・整骨・マッサージ系:ほぼ受け身。外から変えてもらう。今の状態を軽くしたいときに。
- ヨガ:能動だが内向き。呼吸と可動域、心身を落ち着ける時間として。
- ピラティス:能動。動きの質と、身体の使い方の学習として。
- パーソナルトレーニング:もっとも能動。能力そのものを上げるために。
この並びは優劣ではなく、自分が今どれだけ出力できる状態かと照らして読むものです。余力がないときに、いきなり一番能動的なところへ行く必要はありません。逆に余力があるのに受け身の手段だけを続けると、「楽にはなるけれど変わらない」となりがちです。
どれよりも先に、医療が来る場合があります
これはすべての業態に共通する前提です。次のような場合は、どれも後回しにして、まず整形外科や内科などの受診をお願いしています。
- しびれがある。力が入らない。物を落とす、歩きにくいといった変化がある。
- 安静にしていても痛む。夜間に痛みで目が覚める。
- 転倒や事故などのあとから、痛みが続いている。
- 発熱や、思い当たらない体重の減少をともなう。
- 急に強くなった痛みや、これまでと明らかに種類の違う痛みがある。
これは診断ではありません。トレーナーは診断をしませんし、してはいけません。役割は、ここから先は自分たちの領域ではない、と見分けることです。原因が分からないまま外から触ったり負荷をかけたりするのが、いちばん避けたい状況です。日吉で肩凝り・頭痛を感じている方々へでも同じ立場で書いています。
併用という選び方があります
どれかひとつを選ばなければならないという前提自体が窮屈です。目的が違うのですから、併用は自然な選択です。張りが強い時期は外から手を加えてもらい、並行して動かし方を整え、体力がついてきたら負荷を上げていく。順番も組み合わせも、目的と今の状態で変わります。CLEAN.の会員様にも、ほかの手段と並行して通われている方がいらっしゃいます。
目安をひとつ挙げるとすれば、その手段をいつまで続ける前提なのかを自分に確認することだと思います。ずっと通い続ける前提で構わないのか、いずれ自分で維持できる状態を目指したいのか。後者なら、自分が動いて身につける手段の比重を増やすことになります。どちらが正しいということはありません。
あわせて読みたい
よくある質問
整体とパーソナルトレーニングは、どちらを先にすべきですか。
目的によります。今の張りや痛みをまず軽くしたい時期なら外から手を加える手段が向きますし、繰り返さない身体にしたいなら自分で動く手段が要ります。ただし、しびれや安静時の痛みがある場合は、どちらより先に医療機関の受診をお願いしています。
ピラティスとパーソナルトレーニングは何が違うのですか。
扱っているものが違います。ピラティスは動きの質、つまり身体をどう使うかを整えることが中心です。パーソナルトレーニングは負荷をかけて能力そのものを上げることが中心です。質と量の関係なので、対立するものではなく、併用される方もいらっしゃいます。
いくつも併用すると、やりすぎになりませんか。
目的が重なっていなければ、併用自体は問題になりにくいと考えています。気をつけたいのは、同じ目的の手段を重ねて回復の時間が減ることです。ご相談いただければ、頻度や順番を一緒に整理します。他の手段をやめてくださいとは申し上げません。
日吉のCLEAN.の場合
CLEAN.は、日吉駅 西口から徒歩3分、中央通り沿いにある女性専用・完全個室のパーソナルジムです。男性は法人契約と、既存会員様からのご紹介のみとさせていただいています。ウェア・シューズ・タオル・水はすべて無料で貸し出していますので、手ぶらでお越しいただけます。20代から60代まで対応しています。
代表トレーナーの山際成紀は、大手ジムで日本一を経験しています。解剖学にもとづいて身体の「バグ」を修正する「本質改善」を掲げていて、症状をその場でやわらげることより、繰り返している原因のほうを見ます。代表トレーナーについてもご覧ください。
痛みや体調に関わることは、まず受診をお願いしています。そのうえで、歯科医師・理学療法士・鍼灸師とつながりがあり、必要に応じてご紹介しています。トレーニングで扱うべきではないと判断したときに、抱え込まずにお渡しできる先があることは、大事な条件だと考えています。
月額プランには毎日のLINE食事指導と、10日ごとのフィードバックが含まれます。料金は月4回コースが42,000円(税込46,200円)、月8回コースが72,000円(税込79,200円)、24回分の回数券が211,200円(税込232,320円・有効期限180日/LINEの食事指導は含まれません)、入会金が30,000円(税込33,000円)で、これ以外の追加料金はありません。3つのプランの違い、料金・プランのページ、体験トレーニングのご案内もご確認ください。
まとめ
整体・整骨・マッサージ系は、外から手を加えて今の状態を変える手段です。自分の努力は要らず、その場での変化を感じやすい一方で、日常の使い方が変わらなければ同じところに戻りやすい。メンテナンスとして使うなら合理的です。
ヨガは呼吸と姿勢、意識の向け方を扱い、可動域や、心身を落ち着ける時間を求めている方に向きます。ピラティスは動きの質を扱い、使い方の癖を整えたい方に向きます。パーソナルトレーニングは負荷をかけて能力そのものを上げる手段で、体型や体力を変えたい方に向きます。
どれが優れているという話ではありません。目的が違うので、順番に使うことも、同時に使うこともあります。決め手は、今の自分がどれだけ動ける状態か、その手段をいつまで続ける前提なのか、の2点だと思います。
そして、どの手段よりも先に医療が来る場合があります。しびれ、力が入らない、安静時や夜間の痛み、外傷のあとの痛み、発熱や原因の分からない体重減少。これらがあるときは、まず整形外科や内科などでご確認ください。順番を間違えないことが、遠回りを減らします。
日吉まで通うのが難しい方には、オンラインのご案内もあります。横浜のオンラインパーソナルトレーニング・オンライン食事指導(CLEAN.Online)では、同じ考え方で動き方と食事の両方を見ています。対面と同じく、痛みに関わることはまず受診をお願いしたうえで進めます。
- CLEAN.